占星術 · トランジット

トランジット 出生図の上を過ぎゆく、今この瞬間の空。

このレッスンを終える頃には、トランジットとは何か、そしてなぜ他より重みを持つものがあるのかがわかるようになっています。あなたの出生図は永遠に固定されていますが、空はずっと動き続けています。今日の惑星があなたの出生図にある惑星との間に角度をつくるとき、それがトランジットです。今日の空と、あなたの出発点となる写真との出会いなのです。

要点まとめ

できるようになること
トランジットを読み、重みのあるものを見分ける
前提知識
第9回:出生図を一歩ずつ読む
読了目安
5分
キーワード
動く空

固定された出生図、動き続ける空

あなたの出生図は一枚の写真です。あなたが到着した正確な瞬間が、永遠に固定されています。けれども実際の惑星たちは、その後も動き続けてきました。今日、太陽はどこかに、火星は別の場所に、土星はさらに遠くにあります。そのどれかが道すがら、あなたの写真の中にある惑星の角度に触れるとき、その接触がトランジットです。

これは第8回のアスペクトと同じ幾何学ですが、ひとつだけ違いがあります。ここでは片方が動いていて、もう片方は固定されているということです。今日の空があなたの出生図のある一点に指を触れ、しばらくそこを活性化させて、また旅を続けます。トランジットとは、占星術が出生図の上を過ぎていく時間について語る、そのやり方なのです。

なぜ遅いトランジットがもっとも重みを持つのか

第6回で、惑星は同じ速さでは動かないことを見てきましたね。それがトランジットにおいてはすべてを変えます。月はとても速く進むので、あなたの出生図のある一点に触れるのはせいぜい数時間だけです。過ぎゆく気分であって、印を残すものではありません。反対に、土星や冥王星は同じ角度を通過するのに数週間、時には数ヶ月かかります。それこそが、人生の章を描き出すトランジットです。

大切な時期について語るとき、私たちはほとんどいつも遅いトランジットのことを話しています。あなたの太陽の上を土星が通過するとき、それはひとつの午後で生きられるものではありません。丸ごとひとつの季節を色づけ、それが働きかけているものを熟すのにかかる時間がそこにはあります。反対に、速いトランジットは日常の天気です。観察する価値はありますが、大きな通過点ほどの重みは持ちません。

トランジットを煽らずに読む

どんなトランジットも、あなたの代わりに何が起こるかを決めてはくれませんし、誰も、正確な日付に何を経験するかをあなたに告げることはできません。トランジットが描くのは気候であり、湧き上がる問いであり、動き出す土台です。そこから何をつくるかは、あなた自身のものです。あなたの太陽の上にある土星は、要求や、招き入れられた真剣さを語っているのであって、災難も報酬も予言してはいません。

トランジットを日付つきの予言に変えてしまう読み方には注意しましょう。良い使い方はその逆です。トランジットは、あなたの人生の中ですでに動き始めていることを照らし出し、それを名付けるための言葉を与えてくれます。それは今この瞬間の鏡であって、あなたの運命のカレンダーではありません。

今夜の実践

今夜、日没後に見える一番明るい惑星を探してみましょう。たいていは金星か木星です。それがあなたの太陽星座に対してどこにあるかを、ただ自分に問いかけてみてください。計算は必要ありません。動く空を、あなたの固定された出生図に照らして位置づける習慣をつけること。それこそが、トランジットを生き生きとしたものにする、まさにその反射神経なのです。

次回は大きな空から、あなたに一番近いところへ降りてきます。月、その満ち欠け、そして日々どう付き合っていくかについてです。

よくある質問

アスペクトとトランジットの違いは何ですか?
ネイタルアスペクトは、あなたの出生図の中で固定された二つの惑星を結びます。トランジットは、動いている今日の空の惑星を、あなたの出生図の固定された惑星に結びます。幾何学は同じですが、変わるのは二つの点のうちの片方が動いているという点です。
なぜ主に土星、天王星、冥王星のトランジットについて語られるのですか?
それらが遅いからです。遅いトランジットは、あなたの出生図のある一点を通過するのに数週間から数ヶ月かかり、本物の章を色づけるのに十分な時間です。速い惑星は数時間から数日で通り過ぎます。観察する価値はありますが、同じ重みは持ちません。
トランジットは私に起こることを予言しますか?
いいえ。トランジットが描くのは気候であり、湧き上がる問いであって、日付の決まった出来事ではありません。そこから何をつくるかはあなた自身のものです。正確な日付に正確な出来事を告げる読み方は、占星術の誠実な枠組みから外れています。

練習を続ける

アプリ内のアカデミーでは、この講座をインタラクティブな形で 引き継ぎます。実際の出生図を使った練習問題、用語を定着させる フラッシュカード、そして最後まで進むと受け取れる修了証。ここで 読み、あちらで練習する: アカデミーを見てみる

出典

  • Robert Hand, Planets in Transit, 1976
  • Liz Greene, The Astrology of Fate, 1984
  • Stephen Arroyo, Astrology, Psychology and the Four Elements, 1975